目標値・環境・計算不可能性

本書は秀逸である。

知能の源泉は、そのモノの中にあるのではなく、外 ーすなわち「環境」にある。

誰でもやがて人は役に立たなくなる、それに気づかされる前に、生きているだけで丸儲けという感謝を知っておくべきである。子どもは五体満足であればいいと生まれたときは誰でも親は思うが、それが「知能」でなくなるのはいつからであろう。

現実には、知能が内蔵されていなくても知能を感じてしまう事実がある。しかしそれは、その存在に何かの意図性を感じたときだけではない。

 実は知能を感じるには対象の行動に「予測不可能性」を感じる必要がある。しかしこの予測不可能性はランダムに動くということではなく、「環境の形態」(特性)にたどり着くという「移動知」である。一般に環境は無限定(予測不可能)だからである。

つまり重要なのは外乱への敵意ではなく適応であり、それには「目標値」がない。ゆえに「計算」できなくても「定式化」できる。スカラー場ではなくベクトル場で足りるのである。

 

キーワード:リバースエンジニアリング ロバスト制御理論 受動的動歩行 陰陽制御 粘性摩擦力

 

参考

「知能はどこからうまれるのか?」    大須賀公一 著