ギルドと社会性

「誤りを犯してはならない」というドグマは、「誤りを認めるのは恥辱である」という強迫的ともいえる観念を抱かせることとなり、「隠す」という風習の精神的土壌をつくりだす。そこから倫理綱領に「同業者を批判してはならない」「同業者の討議内容を他者に知らせてはならない」という規定を設け、組織は「ギルド」として同業者の権益を守ることを第一とすることになる。

しかしその後、過誤防止の最善の方法は、「誰も責めないシステム」へと向きを変え、懲罰主義からシステムそのものの誤りを正すことで、あらたに社会とのつながりをつけることとしたのである。

 

参考

アメリカ医療の光と影」    李啓充 著