連帯と確率操作

監獄や病院は、都市の稠密から生まれる「腐敗感染」理解から、新しく衛生的な施設としてつくり直されることになる。そこからベンサム氏は、衛生規則が「道徳的腐敗」の連鎖を予防すると考えた。日常でも「洗う」ことは「聖なる儀式」となる。

ルソーは都市腐敗に対し、「自然に還る」活力こそ衛生学と考えた。また反面、衛生学は人口を左右できる統計学の知恵を「生の権力」として行く。そしてこれは「集合的健康の修正である」ということが、何を意味しているのか、という新しい分裂した本分となる。

生命の確率は、予防接種の統計学で、人口動態が左右できると考えるようになる。しかし「連帯主義」は、「人口」集団に同化されない主体として、他者と連帯する個人をも衛生義務の範囲として、いまもその存在を決定し続けているのである。

 

キーワード: 種→人口→都市→衛生→管理→統治の方法

 

参考

感染症と法の社会史」    西迫大祐 著