自分の存在は日々相手に何度も確認されている

「法改正ドキュメンタリー」を意識した「リーガル・レジリエンス」への解説は、「リーガル・ニーズ・マップ」の意味を理解することにある。

ひとたび日常を失うと、今までの自分の当たり前の生活のすべてのつながりが思い出せなくなる。それほどまでに日常は複雑で無意識の知識のように回されているからである。

「防災が自分ごと」になる過程とは、詳細な支援制度の列挙だけでは被災のリアルを想像できず、制度を見てもなんのためにあるかが理解困難で、使いどころのイメージができない状況に備えることでもあるからだ。この「生活再建の知恵」は、被災者だけでなく、「生活の知恵」として、誰もが再理解(想起)しておかねばならないことだからだ。

意識すらしない当たり前の世界のなかで、自分の存在が相手に何度も確認されている日常があり、実感すらしない当たり前のこととして、自分の相手も安心・安全な社会の一員として、無数の情報のやり取りをしながら暮らしている「繋がり」を思い出させるからである。

 

参考

「災害復興法学Ⅱ」   岡本正 著