新折口信夫論(歌謡史)

「ことわざの意義」は歌謡の精髄である。それは正確(印象的)に伝承されるために取られた方法論である。

しかし「ことわざ」は教訓という規律への方向に向かわず、「思い」というこころの伝承(詞章)を確立したのである。これは律文学(リズム)発生の基礎ではあるが、生命指標という根を確立した。貴種流離譚はこうして民衆の心の連れとこころの揺れを継承し続けたのである。

 

参考

「日本文学の発生 序説」   折口信夫 著