メディアと視覚

本書は秀逸である。

ポストコロニアル理論の透明感をル・コルビュジエ氏 は表現した。それは「質料性」への反動である。

コンクリートは、ゴシックや古典建築を体現するものではなく、それは「写真」に似ている。

この歴史性のない素材は、「図像学」を秘めている。

これは記憶か忘却か?

それは近代性ゆえに「意味の体系」から「除外」されている。

人が写真で体験しているものは、「表面の不可視性」である。写真は絵画と違い、表面を持たない。むしろ表面を見えなくしている。ゆえに人はこの「表面」に魅せられているのである。

 

参考

「メディアとしてのコンクリート」   エイドリアン・フォーティ― 著