仮想対話の時代

「比較器」説を感覚化する。

「国境を越えられない正義」の問題性は、その「相対性」にではなく、「差別性」に存するからである。なぜなら「国境を越える正義」を振りかざすことは、正義を裏切る「覇権」だからだ。

無政府主義よりも小さい「諸国家のムラ」構想は、直接の実効性はないが、「対話継続社会」の象徴である。

「日本版NSC」はすぐさま実効性を問い有するアメリカのような覇権システムではない。激変する国家安全保障環境や、緊急事態への対応可能性への対話を重ね続けることは、継続的に話し合われる「場」が必要という意味で、それは「諸国のムラ」のような存在である。

ゆえに「絶対性」や「直接性」を考えることは、計り知れない「物理量」を操る誤謬である。

 

参考

「世界正義論」   井上達夫 著

「変わりゆく内閣安全保障機構」   千々和泰明 著