海外生まれの生い立ちと環境凋落

本書は、石原莞爾氏と宮崎正義氏が当時、「世界最終戦争」を戦うに必要な満州に、軍需工廠を建設する目的で「満州経済モデル」という「経済工作会議」の初端が、持たれたことを語るにはじまる。

そしてこのグランドデザインを肉付けしたのは、「大蔵省第一次満州国派遣団」など、各省庁派遣の渡満組だった。このモデルはやがて「国家総動員法」に化粧し直し、本国に移植される。

戦後、この手法は「経済安定本部」に取り入れられ、「計画統制経済」として、所得倍増計画や日本列島改造計画に向かうが、その環境凋落も早かった。ゆえにこの歴史的因縁を一考察する現代的意義は、今も健在である。

 

参考

満州経済人脈」   杉田望 著