「中庸」講

「中東」という呼び名は、イギリス(ロンドン)が位置付けた呼び名であるが、宗教上からも、この命名に中東は不満を持っていない。日本は極東とされるが、中東は東の仲間であることにむしろ満足している。また宗教上、人の生き方(人生論)を主題としたものが中東に見当たらないのは、中東という名の「中」に「中庸」の過ごし方を見出しているからである。ゆえに人生のあり方や過ごし方に迷いを生じさせない宗教であると言える。

日本人は人生論をやたらに見出そうとするが、それは中庸としての人びとあり方を理解しない「虚栄」に満ちた差異化・差別化を、むしろ自分の中に見出しているからであろう、というのが本書の正しい見方である。

 

参考

「アラブ人の世界観」激変する中東を読み解く   水谷周 著