「束ね」理論と宇宙への関与

本書は人を鋭敏にしてくれる。

ナイトスケープは、視覚の支配から人を解放し鋭敏化する。そこには地面のような固定的なものから、天空の流動的な景観が、はじめて現れる。天体の天体、まさにブラック・ホールは、鋭敏に流動的な暗黒物質・暗黒エネルギーを理解させる。

アースロッジは天体の「観測」のために作られたのではなく、むしろそこで皆で天体を「観察」する行為自体に意味があったという。また、皆で天体の動向に「関与」することに意味があった。そのために種々の神話、動植物、方位、季節、儀礼、人工物が「束」となって相互参照の関係を担ったのであるというのが、本書の秀逸性でもある。

 

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参考

ものが語る歴史35「天文学の考古学」    後藤明 著