企業価値の思考回路

すべては「売り買いの対象になること」から始まる、それが価値理論ではなく所有権理論である。しかしモノが最大限に有効活用されるためには、誰かが固定的に占有してムダ使いをさせないように、正当な対価で次々と渡してゆくことが人類の幸せにつながる。

しかしエージェンシー理論が示すように、個別の経済主体には情報の非対称性が存在する。その非対称性を吸収するために取引費用理論という「局所性」(濃度)という考えが生まれる。市場取引が非対称的で効率的的でないなら、外部化せずに企業内組織化(内製化)し疑似市場のような効率的組織をつくろうというのが市場の内部化である。しかしそこには外部公正ではない内部化された状態が外部不経済を発生させる可能性もある。こうして局所性濃度論と非対称性論を往来することからのがれられないために、そのリスクを市場と企業だけではなく、株式に仲立ちさせたものが現代の二重化、私有財産制(コーポレートファイナンスである。

しかし今後この内部化(内製化)と外部化(市場化)がつくる最後の外部不経済とリスクは、ブロックチェーンの仕組みで「証券」を超えて解決される。

 

参考

企業価値の神秘」コーポレートファイナンス理論の思考回路    宮川壽夫 著