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面白いサイエンス

 人間だけが錯視を錯視として認識する。錯視は基本的には「重ね合わせ」と「組み合わせ」である。

集合・論理演算は「ベン図」の派生から、色光の三原色による加法混合・色料の三原色による減法混合は「円環」で再現される錯視である。また「拡張された作図問題」は「折り紙」や「方眼上」で展開される錯視という「投影法」である。ここにはゲシュタルト心理学の「よい連続の要因」という「知覚」と「物理」のあいだに「連続体仮説」を成立させる。そして「刺激図形」は「パーツ分解」されるとその効力を失うことから「接合部」こそ重要であることわかる。

解が定まらない「不良設定問題」を人間の「視覚系」は、「トリック」を用いることで問題解決する。それが錯視というトリックである。「明るさの恒常性」はこのトリックという錯視認識上に成り立つ。そして「安定透明視」では、図地分離のあり方も一意に定まり、視覚ファントムの特性と一致する。

こうして「不可能図形」は、人間の先験的「推移律」の存在を真理として再認識させるのである。


参考

おもしろサイエンス「錯視の科学」  北岡明佳 著