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「人工知能」を生み出した「感情論」

ハーバート・A・サイモン氏は、伝統的経済学の合理性に対し強い批判を繰り返した。コンピュータ科学を積極的に活用した彼は、限定合理性という新しい概念を通り越し、人工知能の先駆まで進む。

システム① 自動的に高速で働き、努力は不要だか、感情を伴うシステム。

システム② 複雑な計算など、努力と時間を必要とし、注意を伴うシステム。

①は本能的でバイアスを生み出す原動力である。

②は計算的で知的な活動をする。

 

人間は感情的なスピードで、停止しない「IT」や「人工知能」を構成する。コンピュータはもともと進化経済学からいえば、理性ではなく感情理論からの構築物である。これは人類を経済的にもネットワーク的にも大きく進化させた。このバイアスはとてつもなく「高速処理」する。知的で理論的な構築物の比ではない速度を持った。

 

「マインドフルネス」は経済的に「いい人になれ」とは言っていない。その過激な判断速度に注意することを警告する。それは、人間の感情ではなくむしろ「考えすぎ」(知)を意味し、「停止問題」を超えている。ならば「考えたこと」ではなく、「感じたこと」を表現すればいい。たぶんシステムは知性ではなく、感情が創造したものなのだから。だから、これほど速く、うまく、人生接続するのである。

 

 参考

『「ココロ」の経済学』行動経済学から読み解く人間のふしぎ   依田高典 著

道徳感情論」   アダム・スミス 著