ジャズ・エイジ

禁酒法と狂騒の20年代は、コーヒーの香りに酔いしれた。禁酒法の恩恵を、コーヒーはそれほど受けてはいないが、モターリゼーション(ガソリン)はコーヒーと共にアメリカを駆け抜けた。ハンドルを握る手の癒しは、酒ではなく、コーヒーが代替的に安全保障した。

コーヒーは日本酒と同じように幾らでも「融資」が受けられた。売れなくても神「コーヒー」であった。倉庫に山積みし、帳簿上の価格を吊り上げ、それを担保に更なる多額の融資を受けて黄金時代は迎えた。しかしこのコーヒー相場は、アメリカの株式市場より二週間前に大暴落した。神からの賜りものは、「国際通商」と密接に結びついていたがゆえに、コーヒーは「恐慌の引き金」となった。しかしこの「世界恐慌」が起きても、コーヒーを飲むことをやめる者はいなかった。

 

参考

「コーヒーの歴史」  マーク・ペンダーグラスト 著