読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「愛情乞食」と現代

「愛情乞食」とは、ヘイトスピーチではない。ある評論家が言った。「人は孤独である」ということを深く認識することから自己にも他者にも愛情がこみあげてくることを示した言葉だ。

すべてを人に満たしてもらうことなどできない。自分の漠然とした思いを「分かれ」(別れ)というのは無理である。主体は現代、関係性の中からしか生まれてこない。関係を自分のために犠牲にすればそこに解決はない。

自分の中の満たされないものをまず自分に明確にして見ることだ。癇癪や他者の所為にするのは、自分の中の事前性という具体的な明確性がないからである。見通せていないのは「時間」ではなく、「自分」そのものである。

「情報共有」だけがすべてを円滑にするのではない。「事前性」が明確でなければすべて関係の総体の上では「不意打ち」であり、それは自己本位であるゆえに必ずバランスを崩し、不測の事態を起こす。

自分の要求を自分に明確にできるものだけが解決の出口を知る。「具体性」のない不満や欲求は、夢や希望や人生の意味を奪う。奪うのは自分の具体性の無さ、自分自身の無思考であり、他者ではない。