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表現

自分の顔、それは自画像においては「他者」である。自分の眼で自分を見つめようとすることは、自分を他者に対象化し、自分のなかにも他者がいることに気づくことである。しかしこれは、外にある他者とは違う「眼に見えない何か」を発見・表現することであった。そこには眼に見えない心の動き、思想というべき現象が現われる次元があり、眼に見えない世界が十分描き込まれていたのである。そしてこれが表現という手法の本質である。(自画像の時代)

たぶんこの意味から言えば、原始時代の人は、人の顔に無関心であったと言える。

 

参考

「自画像の思想史」     木下長宏 著