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客観性(無時間性)

「夜と霧」の著者は、時間論の制約を超えた成長論を示す。過去(過去縛り)があっての現在や未来があるのではなく、自己を超えることが即未来であると説く。

チェスにおいて、駒の位置と対戦相手の個性に左右されない「一番いい手」など存在しないし、そもそも「いい手」というものだって存在しない。つまり抽象的な人生の意味を問うことは重要ではない、という。

それゆえ人は、「苦悩」の中にあっても、「意味」を問う事は可能であるということになる。そして過ぎ去ってしまうものは、可能性だけなのだ。

才能ある人は、過剰自己観察消去法(脱反省)により自己から離れ、自己の外にある意味や実現すべき可能性に目を向け行動する。それが「無時間性」のなかで「客観性」という広場にはじめて出る、ということなのである。

人は、自己を縛る過去認識と因果性には制約されない。未来と究極性の方向を向いている以上、人生の意味は時間を超越したものである。

「意味」の本質は自己超越である。つまり意味ある行動(意味ある人生)とは自己超越的な行動であるということができる。

 

参考

「ロゴセラピーのエッセンス」18の基本概念     ヴィクトール・フランクル 著