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完全競争と不完全競争

政府は「質の良い真性乱数発生装置」をつくることができない。ゆえに「完全競争」の平等と「平均・大数の法則」を存在させることができない。情報問題は「情報の非対称性」にはなく、むしろ情報「表出」そのものの不完全性にある。

まず注意しなければならないことは「集団全体の性質と、集団を分けたときの特質は異なる」(シンプソンのパラドクス)ということである。「区切り」は意味を生み出す。ゆえに平均や比率の数字には必ず意味が隠されていて、一つ表が足りないだけでも、結論は180度変わってしまう。

メールマガジンや都市人口のランキングは単なる「乱数」を並べたものとは異なり、「順位」の「発表・情報」が大きな影響を与え、その後勝者総取りの世界に近くなる。そのかわり下位は注目されない分、乱数に近い。しかしこの「人が人を呼ぶ」という「好循環」は、「不完全競争」である。ハーバート・A・サイモン氏もそのことに触れている。

つまり一度リードを許してしまうと、逆転はなかなか難しい(アークサイン法則)のである。ゆえに歴史は「通時的」に見えるのである。

 

参考

「直感を裏切る数学」〈思い込み〉にだまされない数学的思考法     神永正博 著