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世界時系列(真の所有者)

本書は秀逸である。日経ビジネス20冊分の断片に時系列を浮かび上がらせる。

米国は「アメリカ愛国者法からアメリカ自由法」にかけて「金融監視」を「安全保障の柱」とした。そのため「パナマ文書」はアメリカの「仕掛け」ではないか?とも言われている。しかしその両義的影響はリーマンショックに匹敵する世界危機をも内包する。

リスク分散の名のもとに、原資産と債権の裏付けの乖離が数十倍になっていることがパナマ文書で明らかになり、それを取り戻すとなるとその額のまた数十倍の資金量が市場から消失する可能性により、世界が危機に陥るに十分であることが予想されるからだ。

日本もマイナンバーと銀行口座のすり合わせで「真の所有者」が確定されれば、その影響を国内外から受けることになる。

EU離脱のイギリスは、オフショア金融センターあるいはタックスヘイブンの生みの親であり、このかつての帝国は中国と金融覇権で急接近しているのが現在である。しかしこのパナマ文書(個人リスト)の衝撃はアメリカからの覇権奪還を狙うロシア・中国等に大きな打撃を与え、今後金融制裁であると同時に、闇の経済成長に打撃を与え、表舞台の世界経済に深刻を及ぼすであろうと予測される。

すでにアメリカ愛国者法でスイスの銀行法を改正させ、ボーディング・スクール(独裁国家子弟が通う寄宿学校)の機構を明かした矢先の「パナマ文書」であるから、自国IT企業の低迷と世界経済の混乱は実名世界としてアメリカにも示されることとなる。

現在自国にとって敵対的な国や人物による企業買収や不動産買いの歯止めとなってゆくこととなる「真の所有者」暴露は、グローバルな開発国投資の虚偽暴露にもつながってゆくのであろう。

 

 参考

パナマ文書』「タックスヘイブン狩り」の衝撃が世界と日本を襲う 渡邉哲也 著