覚醒(テクノ)された郷愁

「カントリー」音楽は、直接カントリー(田舎)から出て来たのではない。ラジオとレコードと言う都市のメデイアの影響を受けて生まれた。テクノロジーが保守的な南部の人々の心の琴線をかき鳴らした。間もなくそれは地域を超えて広がる。

この頃、ジュークボックスの普及も隆盛をむかえる。労働者にとって廉価な娯楽の場が提供された。そしてカントリーやブルース、R&Bのバンドが、エレキなど電気で増幅した音を使うようになった理由の一つが、ジュークボックスの音に負けまいとしての事だったという「都市伝説」も今はその通りだと私には思われる。テクノロジーは郷愁を誘う。決して知的なものだけには向かわない。

 

ボブ・デイランは歌う。

「どれほど多くの道を歩めば/人は人になれるのだろう」と。

 

参考

「ロックを生んだアメリカ南部」ルーツ・ミュージックの文化的背景   ジェームズ・M・バーダーマン 村田薫 著