デザインの現前性(日本の生活文化論)

なぜ「日本国内」ではすべての造形が「異文化」のように多様・雑多であり、かつまとまりがないのに、個々の造形が世界に出ても十分通用するのはなぜか?しかし、その造形が世界標準化にあまり成れない理由もある。本書はこの双方の問題に「生活文化におけるデザインの現前性」という日本の特異性で答える。

 

日本のモノづくりは、デザインを〈造形的合理性〉として受容してきた。造形的合理性とは本来、科学技術と機械を適用する工業化と、芸術性や機能性を排除する合目的性のことであるが、この中立的な技術的知識は欧米からの導入過程ですでに、それは日本人への反作用として生活文化の脱構築を促していたからである。

 

参考

「近代日本デザイン史」  長田謙一・樋田豊郎・森仁史 編