モードの体系s/z

編者は蓮實氏を直感的に「ジェンダー論」で読み解く。「放蕩息子」という主題が、「もともと父権的な知への抵抗を意味していて、行為としての放蕩はたやすく目的に到達しない者たちの迂回の時間の有効性」として説明される。つまりそれは「知」の「非嫡出子の問題」である。つまり名乗りを挙げることなき「知」的隠し子の存在である。

それは「制度化された思考の安全地帯で自足するな、変化を求めよ」ということをジェンダー論の比喩で読み解くことだった。蓮實氏もフランスの「モード」をそう見たのかもしれない。

 

参考

「論集 蓮實重彦」   工藤庸子 編