橋(入出力)

オイラー氏は「橋」を架けた。ここに一方的な性善説性悪説はない。橋は「軍事」でみると侵入を許す危険があるが、「産業」でみれば外への広がりや流通を象徴する。つまり川そのものは遮断でもあり通路でもある。ここに縦横揃う組がある。オイラーの公式は「振動現象」の解析に力を発揮した。振動現象を調べるときには計算を指数関数で行い、最後の最終結果を現実の振動現象たる三角関数に戻す架け橋となった。つまりオイラーの公式は、「入口と出口」の「両義性」を持つ橋としてはじめて存在したのである。ここから振動現象だけが「二項対立的」な概念を免れて行く。橋は「往来」するものとなる。それは一方通行の性善説性悪説ではない「コントロール」の概念を人類に与えた。

 

「エコ」の概念もまた総合的判断が必要である。「環境にやさしい植物性」というキャッチでは、化石燃料たる石油系油脂は性悪説のような響きを持たされる。しかしここにも「交通」が必要である。植物性の油脂とは大半がパーム油であり、それは違法に焼き払われる熱帯雨林の大規模プランテーションで、過酷で危険な安い労働や、植物によって分解半ばのメタンガスが急激に立ち上がる。

 

「見えない環境」に「倫理を盛り込む」ことは「往来」という「透明性」を基礎づける「橋」がさらに必要であることを示す。

 

参考

オイラーの公式がわかる」数学の至宝を知る    原岡喜重 著

「エコを選ぶ力」賢い消費者と透明な社会    ダニエル・ゴールマン 著