語る技術(語り部の論理学)

アメリカのジャーナリズムを学ぶことは日本にも重要だ。なにを表現すべきか「対外的」に整理できるからだ。その意味で本書は簡潔だ。

1、軍隊は軍隊を守る。軍備は戦争を前提に成り立つ。しかし軍備は外敵の攻撃を抑制するための自衛対策であるということを鵜呑みにすることはできない。軍隊は軍隊(軍事力)を守ろうとするだけで、決して非戦闘員を守るのではない。軍備が増強されればされるほど、それは国民一人一人の生命を守るどころか、逆にあらゆる意味で犠牲にされてしまう真実がある。

2、自由主義体制を守るという軍備増強は民衆には無意味である。戦時体制に移行すれば、いかなる方策を講じようと自由主義社会を到底まもることはできないのが事実である。真っ先に統制を受けるのは自由主義社会体制に他ならないからだ。経済にしても不可避的に計画的、統制的なものに変わるし、自由主義体制はおろか自由主義生活様式は即座に崩壊に追い込まれるのは明らかだ。

3、戦闘の過程では非戦闘員は邪魔者扱いされるのが関の山で、決して守護の対象とはなり得ない。老幼婦女子は生命の安全を保障されるどころか、戦況が悪化すれば逆に友軍の手によって「口減らしや島からの追い出し」の対象になることは沖縄戦の多くの事例が物語っている。

 

参考

大田昌秀が説く「沖縄戦の深層」住民はいかにして戦争に巻き込まれたか   大田昌秀 著