残像Ⅳ

開口部は窓とも呼ばれる。その開口部にデザイン性と機能性を両立させることは難しい。

通常、窓から発想すると柱やアーチ・ブリッジの概念から始まるが、窓の発想そのものはもとも開口部の概念から生まれてきたのである。

例えば、キューブのような立体の一つの面を離したり、ずらしたり、上げ開いたり、下下げ倒したりと、いろいろ動かしてみる。ボリュームごと大胆に離したりすれば、立体には開口部があらわれ、同時に領域と空間もあらわれる。そこから光や風をどのように取り込むのかということで、空間のイメージが膨らむのである。

つまりパズルの流動性と平面充填・自己組織化そのものが開口部の概念を彷彿させたのである。

ゆえに開口部は現代諸代数学概念のプロトタイプである。

 

参考

「窓がわかる本」設計のアイデア32    中山繁信・長沖充・杉本龍彦・片岡菜苗子 著