オンとオフ

「いきなり歌ったり踊ったりするのは変だ」という声があるが、こうした意見を聞くたびにこの発言者はいったい何を見てそのような認識を抱くに至ったのか、逆に大いに興味をそそられる、と本書は言う。

気分の良い時、人は口ずさみたくなり、思わずからだも軽く踊り出す。それが自然だから、歴史的記述に「変だ」と言うような声はいまだ残されていない。

ここまで来ると、進化論をどう考えるべきだろうか?

遺伝子はストレスで、悪い意味での発現をする。ならばオフさせておく、現実のストレスを遮断できる平常心を持つことと、それを超える夢を持つことにより心地よい遺伝子を発現させることで、世の中に心地よい感覚を生み出すことも進化ではないだろうか?

そうでなければ荒唐無稽な「カボチャ」の馬車はこんにち想像・創造されなかったのである。

今日も劇場の前に「馬車?」が現われる。

ミュージック・ホールは施設をめざし、ヴォードヴィルは演目をめざす。

人生の音楽劇は一貫したストーリーが軸をなし、日々のショーは独立した場面ごとの面白さを問う。

ミュージカルはこうした狭間のなかで、今日も明日もあらかじめ分裂を抱えていたのである。

 

    ー 人生と1日、1日について ー

 

参考

「ミュージカル史」   小山内伸 著