異形と仕草

「絵巻」に残る「しぐさ」の痕跡から、「公界」の場で異常な事態を見なくてはならない場合、あるいは異形のものを見る時、人は指の隙間や、指で穴のようなものをつくり、そこからのぞき込むということが絵巻に残っている。

 

この一時的な覆面(顔を覆い手の隙間から見る)、狐の窓(指を丸める)から見るという仕草は、自分を人ならぬ者に変えて、自分を守るという呪的意味を持っていたと言われている。

 

つまりこれは自分にもう一つの目を持たせ、相手にもそう見せることで異形相殺しようとしたものである。

 

 ー 焦点 望遠 距離 ー

 

参考

「うわさと俗信」民俗学の手帳から    常光徹 著