資本の逃走

包摂と排除においては、行為者の「意図」が問題なのではなく、被行為者がどう感じるかが問題である。(長谷部美佳・受田宏之)

 

ある集団において「決定し」、その集団の中で「実現を図る」ということは、その集団が誰を含むかということと無関係には成立しえない。しかし現代、こうした条件は満たされない。人々が出入りし続けるので、シティズンシップの確定は困難になる。何らかの条件を定めて、誰かを包摂し誰かを排除することはできるが、そのような条件を設定しても、現在では陳腐さを免れない。そして、決定事項が守られるかどうかも不明のままだ。自分たちにとって都合の悪い決定がなされれば、人々は逃げてしまうからだ。(杉田敦

 

参考

「多文化社会読本」   長谷部美佳 受田宏之 青山享 編

「岩波講座 現代 4 グローバル化のなかの政治」  杉田敦 編