数学の公的基準

歴史学者のものの見方が面白いのか、「考える人」は共通に面白いのか?

特に本書にある数学史の4つモデルは特筆に値する。

 

まず「物理時間」をモデル2の「積み上げ型」にしている点だ。働く力は「積み上げられている」という事だ。そして次には、「補正・拡張型」において、「正確さ」を「級数」に乗り換え、より深く掘り下げていったという記述である。

 

そしてキリスト教も仏教も建造物が「象徴」である以上、「設計」としての数学が歴史のなかで基底になっていること。宗教が数学と無縁ではないことは、日本の「和算」という「公募」による数学の発展にも表れている。公募はある種コンテストによる「公開」の発展である。この公開は「資格」のような「隠蔽的な知」ではなく、より公にアイデアを求める点にあって、数学は「知」(公)であることを逆に証明しているのである。

 

参考

ケンブリッジ数学史探偵」   北川智子 著