歴史軸と時間軸

「より先の」「より後の」ということは、「時間」の概念ではない。キケロの時代もそれ以前からも、それは「実体」の観点からそう呼ばれた。他のものは、このものなしには、存在することができないという理由で「より後のもの」と言うふうにされたのである。それは線があって平面がありリーマン面があるような統合的認識であり、時間的な統一などではない。

 

ゆえに本質的に経済学は「物質主義的」に定義される。現代金融面における「フィンテック」ですら、前提は時間軸にはなく、物質主義的な流れの果てにある。先の時間ではなく、先の物がなければそれは定義できないからだ。

 

日本のローザンヌ学派(静態・無時間性)からケンブリッジ学派(弾力性・時間概念・代表的企業・厚生)への受容にはこの意味でいささかの間違いがあったのである。

 

参考

キケロ『ホルテンシウス』断片訳と構成案   廣川洋一 著

「経済学の本質と意義」   ライオネル・ロビンズ 著