意匠

幾何学によれば、面積が最大になる三角形は、二等辺三角形である。これは多角形に拡張され、等周問題から、軸対称な曲線である円の概念となる。この高い対称性は双対というヒントを与えた。光の屈折は幾何学的に双対で、波動は時間原理を対称とすることで、熱力学や統計力学は拡散対称性で、対応された。

 

対称性は保存則である。円は軸対称ではあるが、点軸の意味ではなく、折られることでその本来の意味を獲得してきた。それが双対原理の本質である。ここからファインマン氏の経路積分(振動概念)が生まれたからだ。回転不変性では生まれない負の領域はこの双対原理で直観された。最小作用の原理は平面的に織り込まれたのである。

 

つまり熱的ゆらぎが小さくなる低温では、物質の存在そのものに関する本質的な量子的ゆらぎ(量子効果)が生まれる。周期性を双対性で折りたたむことで、時間は熱力学とは違う方向を見せたのである。

 

従来の「相転移」で理解されているように、対称性の高い相は無秩序状態で、それが破れると秩序が現われ対称性が低くなる、と言われるが、私はそうは思われない。なぜなら対称性が折られただけだからだ。破れではない。

 

対称性と言う概念は重要であるが、それは蛇腹(テキスタイル)の意味で重要なのだ。集合としての質感は面となる。

 

キーワード: 衣  テント  物理

 

参考

「変分原理と物理学」  鈴木増雄 著

「デザインについて」  アニ・アルバース 著