量子力学と宇宙論(通底)

エディントン氏の夢は、「定数と遠隔操作」による統一宇宙の構築にあった。

 

ミクロの世界と宇宙のつながりを「基本定数」で示し、統一しようとした。デイラック氏もそれに続いた。しかしその夢はその後さまざまな「素粒子論」の定数アンバランスな展開でとん挫する。しかし天文学はその一般相対性理論をあきらめなかった。そこから恒星進化論やHR図が生まれ、「相互作用の宇宙論」ともいえる散開星団球状星団という遠隔作用の研究へと向かい、大きな成果を上げたからだ。

 

また低温物理学や超電導においても、カメルリング・オネス史等は超伝導が「プランク振動子のエネルギー」と関係づけられるかもしれないと考えていた。現代の量子情報と量子暗号と量子テレポーテーションも一つの奇妙な遠隔操作だが、非物質化して転送し(写像し)、そして離れた場所で再構成する興味は、まさにエディントン氏の夢と同じであったのだ。つまり源流は通底にあった。

 

参考

「20世紀物理学史」上下   ヘリガ・カーオ 著

「現代天文学史」      小暮智一 著

量子論の果てなき境界」  C・C・ジェリー K・M・ブルーノ 著