「質」の文化人類学

昔、産業革命以前、もっとも価値あるものは、当初作るのが大変な衣類(日本は着物等)であり、それはそう簡単に買えないものであるゆえに、時代を越えて大切に着継がれた。着継がれたがゆえに家宝ともなり、家としても文化としても伝統としても特別なものであったのかもしれない。そしてこれが「質屋」(質)を生み、「両替商」を生んだと考えられる。

 

ではいま私たちは何を身に着けているのか?

簡単に金で買えるものだろうか?

 

政策とは、社会との相互交流を通じて、社会に関する知識を獲得するための手段である。そのために政策は、問題解決の探求のなかで「仮説として機能するもの」であり、物知り顔で「厳格な執行を指示するだけの冷静なプログラム」ではない。仮説としての温かい知識を広めてゆくだけでも、それを人々に知らしめてゆくだけでも、それは十分に政策のエキスパートと言える「行動経済学」である。

 

参考

自由貿易の罠」覚醒する保護主義  中野剛志 著