機械学習(新社会契約論)

 哲学の権利は、法の権利である。自然権の野蛮な時代(叫び)が、「成文法」(エクリチュール)の時代となり、それは市民に「事前」に「開示」されているものとなる。成文はインスピレーションを記号算術(ライプニッツ)に与え、産業革命的転回を生み出す(自由の原理)。つまり交換価値と使用価値の概念は、現代の自然権から社会契約論としての人間独自の営みを導いたのである。「事前に書かれたもの」とは、「罪刑法定主義」「租税法律主義」の帰結ではあるが、記号創造の「オープンソース化」に有利であった。人類総プログラマー化は、こうして経済を「クリエイティブ」として構築する足掛かりを歴史上初めてつかんだのである。

 

データサイエンスティストは、人間の知覚能力の限界を超えた現象は観測できないため、分析のための仮説を正しく立てられないケースのために「機械学習」を使う。これは経済創造の記号論的超越性と似ているからだ。通常経済は知覚以上の満足を求めて成長する。そのことにおいて、「協調ベースフィルタリングと内容ベースフィルタリング」という「事前」は、社会契約論の記号論的展開からうまれたオープンソース化(事前化)という「法の支配」を明らかに支持しているのである。

 

つまりヒントは「知覚」にはなく、オープンソース的な記号論的転回にある。そしてそれはいつも事前に示されている人知「社会契約」なのである。

 

 

 参考

「哲学の権利」1・2  ジャック ・デリダ 著

「社会契約論」     J・J・ルソー 著

「データサイエンスティスト養成読本」  機械学習入門編