行動主義

ロマン・ヤコブソン氏はレヴィ・ストロース氏の「料理の三角形」のように、言語に幾何学的相対性の文化的創造力の無限を見た。言語は批判になり下がり、退屈や倦怠も作るが、科学的創造力も裏打ちするのである。

 

あらゆる幸福は消極的である。一度の成功で人は幸せを持続することはできない。幸福感は積極的なものではないゆえに、どんな時でも退屈という現状を打破しなければならない。

 

それがニーチェに引き継がれた。この退屈を打破することは、他者をうらやむことや、なにをしても面白くないという厭世主義を超越する力を与える。

 

楽観的持続幸福論がないということは、根拠はないが、なんでもやってみろという行動主義(トライ&エラー)を強く支える。幸福の根拠はないが、永遠に求めるという消極性こそ、実は人間のあきらめない力なのである。

 

たった一つの決まりきった幸福(積極性)はなく、それが得られれば生涯満足するものでもない、ゆえに人は力強く「次へ次へ」と模索し生きてゆくのである。

 

参考

ショーペンハウアー」  遠山義孝 著

ヤコブソン・セレクション」  ロマン・ヤコブソン 著