「病」というメタファー考

本書は現代の病に対するメタファーにあふれている。

いまその進歩と応用のあり方に一定の歯止め、あるいは適正な方向を持たせることが必要である。

 

なぜなら、かつてない幅広い「人権概念」が社会に浸透してきているからだ。

 

1.医療関係者と患者の関係は「信認関係」なのか、「契約関係」なのかということである。これは経済行動が契約関係でも、経済コントロールにおいて日銀と市場は信認関係でなければならないという微妙な関係を維持しなければならないことと同じであるように思われる。

 

2.次に来るのは「患者の権利」の保護・拡大である。しかしこれは「消費者の権利」のように、生産・消費(サービス業)の枠で語られるものではないであろう。むしろ教師と生徒のような関係、未来を健全に開く必要用良好な「教育改革」関係に収斂されてゆくべきであろう。なぜなら教育と病の治癒は、社会性の問題だからだ。

 

3.次に「反社会性」は好まれないということである。「身体の制御」と「精神のコントロール」は人間性治癒の基本である。患者等の医療関係者等への暴言・暴力、在宅介護による親子関係の悪化、引きこもりによる家庭の病と暴力、さまざまな社会問題は、高度な自己管理が、予防精神医学の先行必要を予感させる。

 

以上は、もともと社会は病という差別・暴力・迷信などと、人類学的に挑戦してきた経緯があるからこそ、いまここに示されるメタファーである。

 

参考

第4版「医事法入門」  手嶋豊 著