流動化のために

損益計算書において「労務費」はコストとされている。

しかし東アジアに対し賃金水準の差で利益を得るというビジネスモデルが困難になりつつある以上、パラダイムシフトし、労務費を「固定費」ではなく、付加価値として計上しなおさなければならない。そのためには効率の良い循環が必要になる。会社全体で労務費が有効に循環する必要があるのである。従来の管理会計は、技術や生産効率という「フィクション」にいまだ専念しているが、根本たる労務費(創造費)を回す(PACD)事を思考停止していたと考えられる。

 

様々な勘違いは歴史にもある。

プランテーションの歴史では、ジェンダ―化されたが「会社の影の下」という「労務管理」に浸食されていたことが示されている。家庭内的・私的領域に国家と企業が介入し、「家族の形成」を変形させたのである。そのため農園周辺部での生活は、農園の社宅から村へ、農園での常勤労働から他の仕事へ、また農園での臨時労働者として戻ってくるとという「外部化」を形成してしまったのである。

 

意味を読み替える歴史も存在した。

地租改正は「地券制度」であるからさほど目新しくはない。土地「所有」権の移動を示すものとしては以前(江戸時代)にもある。江戸は「対抗勢力を固定させること」を好んだので、この「移動」にはあまり興味を示さなかった。しかし明治、土地そのものを「流動化」させるためには、トラブル多発化に対し、「法制度上の明確化」がより重要になったのである。

 

流動性の本質を今回歴史に照らしまとめてみました。

 

 

参考

「付加価値会計の強化書」  吉川武文 著

プランテーションの社会史」  アン・ローラ・ストーラー 著

「明治初年 地租改正の研究」  北條浩 著