知と心

狭い専門の殻に閉じこもるのではなく、幅広い視野と偏らない知識を獲得することは、現代人に必須である。これは学生だけでなく、社会人にとっても同じことだ。バラバラな断片的な「知識」を統一的な「知」へと織り上げていく必要がある。 たとえば、ヒトとの…

育てる

平成29年度における潜在的な国民負担率は、推計49.4%とされる。これは現在の世代が負担を上回る行政サービスを享受している状況にあり、将来世代へ負担を先送りしていることを意味する。 このような状態になるのは、財政の機能としての、資源配分の調整、所…

収縮(二重相対論)

情報の流れがあるためには、出来事どうしが、「あれが起きているならこれも起きている」という仕方で、互いに結びついている必要がある。しかしこの結びつきは、因果関係でつながる必要はない。 なぜなら、他のようにすることのできた能力としての自由は、よ…

統計的差別

統計的差別は、不幸な「自己成就的予言」である。人は良い事より悪いもの、世間話のネタで合理化に短絡する。 印象的ゆえに悪い予感の実現は、良いものを創造(思考)することが難しいゆえに、より顕著である。他者が決めた「するべきこと」ではなく、背中を…

数学基礎論と現象学(量子論)

非対称性・フェルミ面・経路積分・量子振動は、概念実在論で 「強い拡張」が可能である。なぜなら「検証可能」な帰結が豊富に得られるからだ。物理的理論はこの意味で受け入れ可能である。 この「非可述的定義」は、フッサール氏の「現前」と同じである。知…

資本主義(支配暴力的蓄積)の現前化

本書は定住や農耕的「蓄積」を資本主義の源流とみることから、資本主義を遊牧民的なグローバル化に読み換える作業と見る。 農耕(高度な後発)よりも遊動的な牧畜民(低次の先発)が、接触と征服を繰り返しながら世界をいち早く発見し、手なずけ、「先行」し…

変身譚と逆転劇

ふてぶてしく変わらない者に、この世界はわからない。認識は世界にあわせ、自己否定される。越えられずに自己の価値観に留まってしまえば、本当の逆転劇を見ることはできない。 キーワード: アイザック・シンガー バーナード・マラマッド フィリップ・ロス …

現前(理念と確率)

福祉国家の限界や再生が福祉世界を背景に叫ばれるのは、福祉社会が国家成立前に「現前」していた証拠である。これは考えつかれたものではない。 こうしたことから「リスク」は、ある事象を原因として、その結果起こると予想される、好ましくない出来事の「エ…

自己像

国体のモデルは、戦後も神宮大会の連続性を保持する。地方財政を圧迫し、ジプシー選手を囲い、神格化された天皇杯のデキレースとなる。それはエリート選手主義というオリンピックに向かう。ここにあるのが天皇の行幸・巡幸と国体の関係である。 上記のように…

一甫の理論

花道の本質は、「しん」を立てることである。足元に「しん」を立てる。つまりそれが中心軸である。中心にあって直立する枝は、葉を持たない。それが「破格」である。「足元」に留まるが「深く」、「無限」の立花を表す。それは「おのずから」を志向する超越…

マイナスとプラス

ラ・ロシュフコー的箴言で語るとこうなる。 自分の顔に自信があれば、それ以上盛る必要はない。盛ると言う事はコンプレックスというマイナスが基礎になる。ゆえにマイナスに盛っても、プラスにはならず、そのコンプレックスはマイナスの権化(厚み)となり、…

区間証明能力

未来を予測しないと議論は無効になる。だからこそ言うべきだ。 「脳のヒト化」をしてはならない。なぜならそれは未来の科学にならないからだ。 「領域が存在する」とは、証明という「体験」があるからだ。計算は、正確な数というよりもむしろ「区間」を用い…

シンギュラリティ

自分のプログラムを持つ。自分のプログラム(思考力)を持って、学業の終わりとする。そうすれば、人や社会のつくる、扱いづらい出来損ないのプログラムに従う必要はない。すぐに時代遅れとなることや、習得(誰かのつくったもの)に多大な時間をかけること…

球殻定理

球対称な質量分布の外側では、固体球と球殻が質点を含めて同じように扱える。 1、球対称な物体は外部の物体に対しては、その全質量があたかも中心に集中しているかのようにふるまう。 2、殻の内側には重力ははたらかない。 参考 「難問・奇問で語る 世界の…

量子化

輪(管)をめぐる超流動の流れは、エネルギー障壁を量子力学的なトンネル効果で超えなければならない。つまり流れの量子化と渦の量子化が必要である。それには管のなかの流れというシチュエーションが、心臓と血管の関係のように、どうしても必要なのである…

文脈と次元(生活世界)

「断章取義」とは文脈などに埋没しかねない状況から私たちの身を引きはがす効用がある。(詩文の一部だけを切り取って、自己流に解釈して用いること) 木田氏も、廣松渉氏のように自分の体系を構築するタイプとも、大森荘蔵氏のように哲学史の文脈を超えてみ…

喜劇と悲劇(歴史に残されたもの)

コレクターは、「人脈」を強化した。 これは経済学の一つの側面(自己像の構築と過去を救うための蒐集)である。 世界過程を「喜劇」として見る意識の出現は、「悲劇的状況」に直面したとき、「生の優位」が主張されなければならない本質を持つからだ。 キー…

重力場と着地点

遺伝か、エピジェネティクスか、の議論は陳腐である。 人は同じ思考能力をして、時と場により、その表現力で、その場を切り開いてきたからである。構造人類学はそれを示した。近接的なものと遠隔的なものの分布に通底があるのはそういうことである。 キーワ…

情報処理

できるだけプロトタイプをユーザーの前に出すべきだ。開発されている最中の形を表現することは、最終作品ができることに確実につながるからだ。 キーワード:多目的最適化 ランダム着地 シンギュラリティ リベラルアーツ 参考 「IT研究者のひらめき本棚」 …

世評

予想をはるかに超える規模で、嘘が私たちの文化に浸透してしまっている。そして嘘は武器と化し、同胞市民や自分自身のための適切な意思決定をするという人びとの能力をゆっくりと弱体化させてしまっている。 本質はリチャード・P・ファインマン氏の言葉にあ…

視覚と言葉

視空間能力は最後まで知能を保持する。音読より黙読は運動能力の影響を受けないからだ。しかし最後にはその視面積(中心視から周辺視への拡張)に対し、運動能力の影響を受ける。それが単語(短)と文(長)の関係(文脈)である。 参考 「ことばのエイジン…

負の質量

「平面上」に描かれた「余白」を持つものに「重力」はない。それは「方向」が無い、浮いている状態に見える。それゆえ「進行方向を曲げる」とは、「余白」を与えることを意味する。 「ブラックホール」に吸い込まれる粒子は、実効的に「負の質量」とエネルギ…

テイスティング

のぼり棒や木登りのように、人はどこまでも登れるが、そこから降りられるかどうかを知る位置の「確認と認識」が「必要かつ重要」だ。 自分が飛べる距離、飛び降りられる高さ等は、試行錯誤のテイスティングと同じだ。 味見をしないで最後まで行く人間の料理…

「丸山眞男」の「世界」

日本の思想史は曖昧で定義しづらい。そこには古来特定のイデオロギーが無いからである。 丸山氏の講義の中で間奏曲のように存在する「キリシタン論」は、「開国」において受容と伝統の共存という「逆説」の媒介となる。明治維新は、社会凝縮性と同時に危機に…

進化経済学の生態史(日本編)

地方ではすでに淘汰は完了し、そこに住む人々は、都市のサラリマン(流民)より収入がある。地方は、愛着があるからではなく、そこに住めるから住むのである。そして現代日本の有権者はそういう布置にある。 たとえば炭鉱の歴史を見ると、中央財閥系炭鉱であ…

メンタルの強さ

メンタルの強さは、人間関係に強いことを意味しない。 プレッシャーなどという人間臭いものに対する、矛盾したものを悩みとしない。 なぜなら反社会的行為も社会における人間関係を巧みに想定しているからだ。 メンタルの強さは、利権的人間関係に巻き込まれ…

民主主義と共依存

民主主義は巨大なインフルエンサーである。誰もが他者から来るものに大きな影響を受ける厄介な性質がある。ゆえに不平等を否定するより、なるべく今明らかにされている不平等から遠いものを選ぶのが賢明であるチャンスを与える。 共依存の回復論に内在する倫…

「他」があるという発見と救済の開示

「翻訳が主体という言葉の存在を規定してると言う事態」に直面することは、ヘーゲル精神現象学の「主」と「奴」の弁証法に突き合わされることである。 それは、秘密への開示(発見)と救済を軸とした言語遍歴の始まりである。 キーワード:多孔性 物性 参考 …

言語矛盾から統計学実装へ

治国済世の統計学は、政策科学の基礎である。幕藩体制(各藩)から近代的立憲国家(国政)へ向かう明治維新には、根拠となる数字にもとづいた政策の必要を見た。そして高度成長期には富国たる中身の価値目標に使われた。さらにグローバル化では豊かな国と貧…

生態の実践性

環境に還るということは、すなわち土着である。 参考 「地球の洞察」 J・ベアード・キャリコット 著