国民(再接続)

本書は秀逸である。

「多数派」が間違ってしまうことは「民主主義の弱点」であるが、個々人が「善き人間になる」という解決策も間違っている。「全体主義」でもなく、「外部環境の変化」にも強くなるためには、「接続」が「利益分配の機能」だけでは不十分である。

国民の取り込みを集団(政党)により実施して日本政治(代議制民主主義)はできたが、西欧においては国民と乖離した名誉政治(名望家政党)が「理念」を作り上げていた時代もあった。そう考えるとそれらは利益分配機能としての政治ではなく、「国民同士」が「上手く接続するような政策」を立案していたと考えられる。国民同士の接続は、「規律」と「凝縮性」を生むもので、その力(一体性)そのものは、利益分配にはなく、パワーとして利益創出であった。それが海外接続をも生んだ。

そう考えると時代変化の「帰結」は、「対立軸」でも、「対立軸の喪失」でもなく、「国民間機能の再創出」であると考えることができる。

 

キーワード:失われた30年 国庫補助金 政党補助金 支持者集団 財政赤字

 

参考

「民主主義にとって政党とは何か」    待鳥聡史 著

メガ!

イメージとは「受動的に」みるものではなく、能動的に想像力を働かせ、イメージと対話するものである。この能動的姿勢を保てるかが、デザインの力である。日頃机上の小さなものばかり見ている世界から、「桁違いに大きなもの」を見ることもまたデザインである。桁違いに大きなものも、緻密であることは、大きな示唆に富んでいるからである。

 

参考

「まなざしのレッスン」2西洋近現代絵画    三浦篤 著

「メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー」   成毛眞 著

「なぜデザインが必要なのか」   

  エレン・ㇻプトン カーラ・マカーティ マチルダ・マケイド シンシ  ア・スミス 著

通信情報技術依存・防衛・三権分立

日本社会の「安全」(治安)が印象的なのは、「三権分立」が機能しているからである。しかし通信情報技術への高い国ほど安全ではないと日本も言われるようになった。しかしそうだからと言って情報が「国家一元管理」されては、プライバシーや人権侵害となる。また「官民一体で協力」などと言えば、いい加減な民間企業が安い政府の下請け化となり、より漏洩しかねない。

行政傍受は行政機関の情報だけを監視すればいいだけで、その他は犯罪捜査のための司法傍受を認めるだけで、通信情報を一概に一括防衛する構想は、日米同盟をも誤解することにもなる。

 

キーワード:通信情報 三権分立 日米同盟

 

参考

「国際メディア情報戦」   高木徹 著

「第5の戦場」サイバー戦の脅威     伊東寛 著

「サイバー・テロ 日米vs中国」    土屋大洋 著

「日米同盟のリアリズム」   小川和久 著

再現性の希望

毎日が「同じ」であることを望んだ。「再現性」は神と自然に望まれた。飢饉や洪水は変化だった。やがて変化すら変えられる再現性を望んだ時、「確率概念」の科学が生まれる。

一般通念としては、「繰り返し」が重視されたからだ。

経験についての予測を得るために、「明日はまた来る」を導き出すために。

「未来は過去に似ている」、「見えないものは見えるものに似ている」を得るために。

歴史とは「静的社会」においては「機械論的」な影響を受けた。正確な繰り返しを望んだからだ。それが変化すら変えられる、操作できるまでの歴史を望んだ時、「予測」よりも、「予測不可能」な「アイデアの歴史」を望んだのである。

 

参考

「無限の始まり」   デイヴィッド・ドイッチェ 著

ノーマルとは何か?

「失われたものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ!」 

この言葉には含蓄がある。社会の矛盾した縮図だ。

「戦争負傷兵士」のための「リハビリテーション」が、自分の存在理由さえも失いかけていた患者たちに生きる悦びや希望や可能性を「スポーツ」(競技)として伝えた。

その後、社会は「障害」の概念を変えて行く。障害を「差別」として除き(ノーマライゼーション)、「ユニバーサルデザイン」をして「センサー社会」を育む。

そして「負の現実をどう変えて行くか」は、「発想を転換すれば社会は変わる」(教育)とされた。

今あるうつ病認知症は、社会脳(社会的な能力)の低下と見られている。社会が人々を生きづらくしているからである。知が競わせているからだ。

そしてこの迷路はいままさに、「心身の問題」として「ゼロリセット」されようとしているのである。

 

キーワード: 戦闘 競争 評価 PTSD

 

 

参考

パラリンピックを学ぶ」   平田竹男 河合純一 荒井秀樹 著

「社会脳からみた認知症」    伊古田俊夫 著

小選挙区と政治モニター

本書は秀逸である。

ルール変更は策であり、新たな時代のネットワークを形成した。

中選挙区時代には、政治家と有権者・個々のジャーナリストの関係は、密で長い時間をかけて信頼関係を形成する土壌があり、それが合理的な関係であったが、小選挙区の導入以降、人の入れ代わりは激しくなり、情報収集も意味をなさない空洞化を生んだ。

そしてここにあらゆる緊張感は失われた。

 

キーワード: 小選挙区

 

参考

マーケティング化する民主主義」  西田亮介 著

平面と曲面(分解能)

「関数のグラフ」を描くと平面上に「曲線」が現われる。だから作図問題が不可能でも「平面」に戻さなければならないと考えた。それが「複素平面」である。しかしそれが完全に幾何学の領域かどうかは微妙だが、「分割」と「区分」の差異は、新たな「面の定義」となる。

そしてそれは「表面」を「対称性」の問題に導いて行く。「連続性」が途切れる固体表面では対称性が崩れるからだ。

そしてこの表面場(分解能)の概念が、幾何光学では求められない物理量として、光の波としての性質を利用することによって、はじめて導かれたのである。

 

キーワード:複素指数関数 波動光学

 

参考

微分積分学の誕生」    高瀬正仁 著

「表面科学・触媒科学への展開」   川合真紀 堂免一成 著

「高校数学でわかる 光とレンズ 」   竹内淳 著